病院の外にベンチを用意しました。病院に来られた飼い主様や前を通られた方、ちょっと一服してください。このベンチは「石巻ベンチ」と言います。以下「石巻ベンチ」の説明です。

「石巻ベンチ」は、石巻市民のためのベンチとしてつくったものです。石巻工房のワークショップとして6月と7月に石巻工業高校生と石巻工房の有志によってDIYでつくりました。

ベンチの最初の役割は、石巻2.0による復興イベント「STANDUP WEEK」で行われた野外映画上映会の客席でした。役所から借りてくるパイプ椅子ではなく、イベントの後も長く使用できるように強度があり耐候性の高いものがいい。各方面に材料の提供をお願いしました。最終的にカナダBCウッド日本事務所を通して、東京新木場にある高広木材より木材を提供していただくことになりました。

手伝ってくれた高校生からは「つくりながら学ぶことが多かった」という話をいただきました。このベンチには、構造とデザイン、そしてつくりやすいということを考慮する必要があり、その部分を彼らには体で覚えてもらいたいという意図もありました。予想以上の彼らの働きによって、40台を超えるこの石巻ベンチは映画館の客席として使われた後、町中にばらまかれました。

食事処松竹の前のオープンスペースではこれらのベンチを使って、さまざまなワークショップやビアガーデン、バーベキューなどが行われました。自動販売機の隣に置かれたベンチは憩いの場として、人気店となった「復興バー」に置かれたベンチでは10人でいっぱいとなるお店の外の席として機能しました。

その後、アメリカの家具会社ハーマンミラーによるワークショップによって、石巻近隣の仮設住宅へコミュニティベンチとして、仮設に住む住人とともに25台つくられました。
ベンチは、場所をつくる仕掛けとして、石巻中央エリアにおいてとても役に立ちました。よって、このベンチを「石巻ベンチ」と名付けて石巻工房で今後も生産していくことになりました。

ちょっといいでしょ。
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